2016年は、おうし座の1等星アルデバランの上を月が通り過ぎる現象、アルデバラン食が何度も見られます。中でも条件良く見られるのが、今回紹介する11月16日に起こるアルデバラン食です。東京で2016年に見られるものとしては、2月16日、5月8日、7月2日、9月22日に続いて5回目となります。
今回のアルデバラン食は16日に日が変わってから深夜に起こります。高度が高くて見やすいですが、月齢が16.8と月が明るく、明暗差が大きいのが難点です。
観測地 | 潜入時刻 | 出現時刻 |
---|---|---|
札幌 | 2:18 | 3:29 |
東京 | 2:23 | 3:27 |
大阪 | 2:17 | 3:20 |
福岡 | 2:08 | 3:09 |
那覇 | − | − |
食となる前、南西の空高くに見える月とアルデバラン |
下の図は日本の主要8都市から見た場合、月に対するアルデバランの経路を示したものです。北へ行くほど月の中心付近を通ることがわかります。逆に南限界線が徳之島を通ってしますので、沖縄の那覇では食にはならずにニアミスで終わってしまいます。全国的に概ね2時台前半に月の東側(図では左側)から潜入し、月の西側(図では右側)へ抜けていきます。
日本各地で見られるアルデバラン食 |