土星が留、逆行へ 2009年1月2日
土星が地球への接近を開始
明けましておめでとうございます。2009年の始まりですね。今年の天体観測ガイド記事のトップバッターは、1月2日に起こる「土星が留」です。ここ最近の土星は星座に対して西から東(星図では右から左)へ移動する順行でしたが、この日を境にして東から西(星図では左から右)へ移動する逆行となります。それと同時に2009年3月10日の衝へ向けて、土星は地球への接近が本格化します。といっても地球から土星までの距離は遠く、年間を通して距離の変動が少ないので、もう土星の観測好機は始まっているといってもよいでしょう。
今年は土星の環が消失する年というだけあって、土星の環は非常に細くて観測しづらいでしょう。特に昨年末から年初にかけては小型の天体望遠鏡では環が直線状に見えます。環を観測したい人にとっては残念な年になりますが、こんな珍しい土星の姿をぜひ天体観測していただければと思います。
土星が見える位置
下の絵は土星が移動する経路を拡大したものです。星図上で右から左へ移動してきた土星は、1月2日に動く向きを変えて、今度は左から右へと移動していくことがわかります。
しし座の足元付近で土星が移動する経路を拡大