水星が西方最大離角 2008年10月22日
明け方東天に見える水星
水星は太陽の近くを回っているため公転周期が短く、1年の間に何度も太陽に近づいたり、太陽から離れたりします。太陽から離れるといっても大きく離れることはありませんので、水星を観測するためにはタイミングを見計らう必要があります。
10月22日に水星は西方最大離角となり、夜明け前の東天で見える水星としては、今年一番の観測条件となります。下の絵は日の出から40分前、東天の様子です。水星は東の空で低空に見えますが、その高度は9度しかありません。空は白み始めている上に、低空のため、地球の大気による減光を受けるので、思いのほか見つけにくいことがあります。水星の明るさは10月22日で−0.5等ですが、双眼鏡を用意しておいた方が確実でしょう。
高度の面からは10月22日をはさんで前後1週間くらいがオススメですが、水星の明るさは日増しに明るくなります。ですから、10月22日の前に見るよりも、後に見た方が見つけやすいでしょう。ちなみに水星の明るさは、 10月15日(1.1等) → 10月22日(−0.5等) → 10月29日(−0.8等) と推移します。
日の出40分前の東の空
日の出時刻における水星の位置