カシオペアのW

カシオペア座の見つけ方

 夏の暑さも少し和らいだ秋口の夕方に北東の空を見上げると、カシオペア座のW型が横向きになっている姿がすぐわかります。星の明るさは2等星が3個に3等星が2個と比較的明るいので、都会の空でもなんとかわかるでしょう。逆に暗い星が見えない分、付近にWの形しか目に入らないかもしれません。

 季節が変わるとカシオペア座が作るWの位置も違ってきます。ここで、時間を21時に固定しましょう。秋口の場合は北東の空に見えますが、これが初冬になると真北の高い位置に見えます。そして、形はWというよりもMの字を開いた形に見えます。そしてこれが春先になると、今度は北西の空に移ります。このように、カシオペア座は北極星を中心にして、季節によって反時計回りに円を描きながら位置を変えていくのです。


秋口の場合
カシオペアのW:秋口に北東の空から昇ってくる

初冬の場合
カシオペアのW:初冬なら北の空高くに見える

春先の場合
カシオペアのW:春先なら北西の空に見える

ギリシャ神話では王女

 ギリシャ神話の中ではカシオペアは古代エチオピアのケフェウス王の王女とされています。星座絵ではカシオペアは椅子に腰掛けた姿が描かれていますが、その姿を思い浮かべるのは容易ではりません。カシオペアのうっかり発言によって悲劇を招いた話は「四季の星座」の中にある「アンドロメダ座」を参照してください。

周極星

 天の北極から最も離れたα星(ギリシャ文字でアルファと読み、これらはバイヤー符号と呼ばれています)でも33.5度離れているだけなので、北緯が33.5度より北の地方ではカシオペア座は地平線に沈まない周極星となります。

秋の銀河

 カシオペア座の付近は秋の銀河(天の川)が流れており、空が暗い場所で見ると白い帯のように見えます。このためカシオペア座付近には小さな星がたくさんあります。付近を双眼鏡や天体望遠鏡で一度眺めてみてください。星はこんなにたくさんあるのかと、きっと驚かされることでしょう。


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